レッドビーシュリンプの飼育をはじめたとき、飼育水をどうするか?
色々調べていると、水道水は当たりはずれがあるので、浄水器を通すか純水を使う方がよいというソースと、水道水で十分というソースが混在していました。
私は東京のボロアパートに住んでいるので、水はイマイチだろうと判断。そこで近くのスーパーにあったRO水を思い出し、そのRO水で飼育してみることにしました。
しかし、水槽の調子がどうも良くない。エビも増えない。稚エビはいなくなる。ちょこちょこ死んでしまう。そんな半年を過ごしていました。そんな水槽を飼育水を見直すことで改善できたので、まとめてみたいと思います。
キッカケ
行きつけのパウパウアクアガーデンに行ったとき、ふと水槽の匂いを嗅いでみました。
無臭に近く、少し土の匂いがする程度でした。
一方、うちの水槽は生臭い。
これが、うちの水槽の水に”何かしらの”問題があると感じ始めたキッカケです。
調査
TDS計でRO水を調べるとTDS値は5程度。当初はSMWを添加、脱皮不全が頻発したのでアラガミルクを添加するようにしてTDS値で150前後となるようにしていました。
それでも調子はあがらなかったため、Amazonで安いPH計を購入してPHを図ってみることにしました。
RO水はPH7と思っていましたが、それは大間違い。結果は以下の通りです。
PH4.99
想定よりも酸性でした。もちろんPH計は校正済みです。
調べてみると以下のHPがでてきました。とても勉強になります。
水が酸性になる原因としてはアルカリ性を示す炭酸カルシウムは除去され、気体である二酸化炭素が逆浸透膜フィルターを通過してしまう為、 水中に溶存した二酸化炭素に依って原水よりpHが酸性へ傾く
なんてこった。ちゃんと調べておくんだった・・・。
しかも、SMWを添加することでさらにPHは酸性側に傾き、PH4.5~4.7程度になってました(写真はありません)。余計なことをしていました。
ちなみに、水道水をのPHを計測してみると6.5くらい。
調子の上がらなかった理由の考察
逆浸透膜のRO水のPHを見誤っていたことが”何かに”影響していそうと判断。水槽の匂いとPHの関係から、不調の原因を調査しました。
調べてみると、水槽の匂いで様々なソースがでてきます。
つまり、
土の匂い ⇒ バクテリア活発
生臭い匂い ⇒ バクテリアの活動低下。これはアンモニアの匂い
とのこと。
つまり、うちの水槽ではバクテリアが十分働けていないということです。
バクテリア(ニトロバクター属)とPHの関係を調べてみると、以下のソースがでてきました。
USAのBio-Con Labs, IncのHP
※めちゃ参考になります。
pH
The optimum pH range for Nitrosomonas is between 7.8-8.0.
The optimum pH range for Nitrobacter is between 7.3-7.5
これこそ、私の欲しかった情報。めちゃ具体的です。
アンモニア⇒亜硝酸とするニトロソモナスの最適PHは7.8-8.0
亜硝酸⇒硝酸塩とするニトロバクタ―の最適PHは7.3-7.5
思ったより高い?この根拠は示されていませんがこの情報が正しいと仮定します。バクテリアは上記のPH範囲外でもゆっくりながら繁殖するようです。しかし適切なPH範囲が弱アルカリ性であることを考えるとあまり酸性側は得意ではないと推察されます。
つまり、これまで使用していきたRO水ではバクテリアが十分繁殖できていなかったと結論つけました。なので生臭かった。
RO水⇒水道水に変更した結果
RO水をやめ、水道水に変更してから1か月くらい経過しました。TDSが100くらいなので、SMWをほんの少し添加して150くらいになるようにしています。
結果は好調です。土の匂いがするようになりました。
水槽のPHは6.6くらい。もう少し高いとさらに調子が上がるかもしれませんが、エビにとっては弱酸性がいいとされているので、このあたりが落としどころと思っています。
稚エビがスクスクと成長するようになりました。よかった。
こうなるまで、多くのエビたちを犠牲にしてしまいました。申し訳ないことをしまった。
まとめ
- 水槽の匂いが重要なバロメーター。
- PHメーターは必須品。1000円くらいだし買うべき。
- 飼育する前に飼育水をよく調べる。うちの場合は水道水でOK。
以上